原池公園拠点施設
2022
所在地 | 堺市
用途 | 飲食店
構造 | 木造
規模 | 1階建
設計/監理 | 畑友洋建築設計事務所+河上善彦
構造設計 | 萬田隆構造設計事務所
造園 | OM環境設計
施工 | 田中組
写真 | 矢野紀行
環状の木立
堺市原池公園のPark-PFI事業によって整備された公園拠点施設としてのバーベキューフィールドの計画。堺市からはプロポーザルに際し、公園内にある体育館や野球場などの中央に位置する、公園における賑わいの核とすることが期待されていた。野球場や体育館などの大きな運動施設に挟まれ、見渡す限り物陰もない広場の中心であったことから、訪れた人々が思い思いに休息し、たたずめるような、少し身を隠せるような場所がふさわしく思えたことから、隣接する池のほとりに開かれた木陰のような場所を生み出したいと考えた。そこで、実際の木々と建築が混ざり合い、多くの人々がそれぞれ快適な距離を保ちながらも、同時に大きな広場を囲んでいる一体感を生み出すことができるようなゆるやかに環を形作る木立のようなイメージを描いた。公園周辺には低層の住宅地が迫る環境であることから、屋根を住宅スケールにまで細分化し、木立の中に溶け込ませる計画とした。細分化させた屋根の構造は、壁を無くし傾斜した柱によるネットワーク構造とすることで全体として水平力を担保しながら、木々に溶け込み、木立に分け入るような認識を生み出すことを意図した。既存のテント棟や管理棟を巻き込みながら、公園の中心であることとともに、密集した住宅地の憩いの核としても位置付けられるような場所になることを期待している。