YKArchitects

垂水の家

2017

所在地 | 神戸市
用途 | 専用住宅
構造 | RC造
規模 | 2階建
設計/監理 | 畑友洋建築設計事務所
構造設計 | 萬田隆構造設計事務所
ファブリック | 森山茜
造園 | 荻野寿也
施工 | 山本工務店
写真 | 矢野紀行
※畑友洋建築設計事務所時代担当

敷地は神戸の傾斜地に位置する典型的なひな壇造成地。削られてしまった斜面を今一度回復する、地形を復元するような空間構成とし、採光や通風といった自然環境を無理なく享受し、周囲にも受けながす建築であること、また元々の斜面を復元するような建築の表皮がそのまま内部と連続する豊かな外部空間として機能し、内外を行き来しながら、文字通り斜面に住むことができる建築を目指した。そのような空間構成を得るにあたり問題となったのは、階を跨いで如何に自由に空間を積層できるか、上下階のずれを如何に調停可能かという単純な問であった。上下階で構造がずれる計画をうまく調停するものとして、アーチの積層による壁を考案し、ピラミッド状に力を上から下に受けながすこととした。 手前から奥に向けて変化する空間構成に応じて変容する、まるでロマネスクのファサードのような壁をつないでゆくことにより、 力学に逆らわず、しかしながら自由な空間のスタッキングを可能とする建築に結実したのではないかと考えている。